企業としては業務の効率を上げたりするのに、itの導入は今や欠かせないものです。しかしITの導入にはコストがかかり、それは導入費用から、その後の運用費用まで含められます。そしてこのITコストをどのように削減していくかというのは、大きな課題でしょう。最適化や効率化を図りながら、コスト削減していくにはどうすればいいのでしょうか?
ITコストに含まれる費用
それでは、まずはITコストとはどのようなものの費用なのか、項目別に見てみましょう。
ハードウェア費
ハードウェア費用はITの基礎となる部分であり、パソコンやサーバーなどがそれにあたります。その他にも、印刷機器や電子端末や通信機器など、情報をどのように活用していくかでも、コストとして必要なハードウェアは違ってきます。
ソフトウェア費
ソフトウェアでは、アプリケーションなどの他に、データベースを使えばそのコストもかかります。パソコンやサーバーを動かすなら、そのOSもソフトウェア費用です。また、ソフトウェアを開発して使ったりするにしても、どの言語を使うかでもコストは違ってきます。
保守・費用費
ハードウェアを用意し、ソフトウェアを導入したなら、それらを保守運用していく費用もコストです。データベースやソフトウェアのアップグレード費用や、保守運用するための人件費も考えねばなりません。
設備・回線費
通信のための回線費用はもちろんのこと、ハードウェアを設置するための設備費用もコストです。ラックやデスク、ディスプレイなど、ハードウェア運用に欠かせないこれらの設備費用もコストになります。
ITコストを削減する方法
システムやデータベースの統合
システムを個別にしていたり、データベースを分散している場合は、これらを統合すると効率的になり、コストも削減できます。統合を行えば、それだけ必要なハードウェアも少なく出来るかもしれませんので、それによってもコスト削減が可能です。
アウトソーシング(サーバーのクラウド化など)
ハードウェアやソフトウェアを自社ですべてまかなっているなら、これらをクラウド化するというのもコスト削減になります。たとえばクラウドサーバーを使用すれば、自社にデータベースを置く必要がなくなりますので、それだけコスト削減出来ます。ただ外部のサーバーやクラウドを使用するとなると、セキュリティをどうするかも同時に課題として発生します。
IT機器・備品の見直し(無駄なIT投資をしていないか。リースやリサイクル品の利用)
IT機器を導入すると、やがて古くなって使わない機器も出てきます。使われない機器をそのままにしておくと維持費などがかかりますので、早めに代替品に変えるか処分すべきです。古い機器と最新の機器が混ざっているために、通信に変換のコストが発生したりする場合もあります。不必要なものや代替すべき物は、早めに見つけて対応するべきです。
また、自社で使うパソコンをリースにして、コスト削減するという方法もあります。確かにリースにすると長期的に費用は発生しますが、初期費用を抑えられる、高性能なパソコンにすぐに変える事も可能というメリットもあります。
ITコストを削減しにくい理由
IT機器は導入していくと、古い機器や古いソフトウェアに、そのまま新しいものを追加して導入するというケースが多いです。このようなITの導入を行っていると、古い機器やシステムがあると、それを取り除くのがなかなか難しい場合があります。
古いシステムのみ社員が使い方を知っており新しいシステムに対応できない、古いシステムをアップグレードしようとしても、すでにシステムを開発した社員は退社している、そもそも古いシステムが新しいシステムと互換性がない、このような理由で古いシステムや機器を新しい物に変えることが出来ないケースがあるのです。
また、システムやソフトウェアをアップグレードしようとすると、多額の費用がかかるために、費用面でアップグレードできず、古いまま使うというケースもあります。またはシステム全体を入れ替えないといけないので、やはりコスト面で行えないというケースもあるのです。
このような古いシステムや機器がネックになり、コスト削減をなかなか行えないというケースがあります。
ITを導入するには、初期費用の事も重要ですが、それ以上に導入後の運用とアップグレードなどを考えたシステムを使っていかないと、コスト削減をしたいと思ったとき になかなか出来ないということが発生してしまいます。
いかがでしょうか?ITコストの削減方法をご紹介しました。一番手っ取り早いコスト削減方法は不要な部分を削除したり、コストの安いシステムなどに代替する方法です。ただ長期的にコスト削減を考えていくなら、導入後の手間や効率も考えて、検討しながらITを導入していくのが一番です。事前にシミュレーションをしていくと、導入後のコスト削減もスムーズに行いやすいでしょう。