エクセルの印刷範囲を関数で自動拡張する方法

7ae406ec03a414847b03375d2f9ecc2f_s

エクセルとは表計算ソフトであることから、指定したセル内の数字の合計や平均などを出すことが出来ます。関数を入力することでそういった計算をすることが出来ますが、エクセルの機能はそれだけではありません。印刷範囲を関数で入力して、自動拡張することも可能です。そのためにはいくつかの方法がありますので、こちらでは代表的な方法をご紹介いたします。これによって、自分の希望する状態で手軽にプリントアウトをすることが出来るのです。関数をマスターすることで、エクセルはより便利なツールになるでしょう。

print_areaとは

印刷範囲を関数で指定するにはprint_areaを知っておかなければなりませんが、これはどういったものなのでしょうか。関数を使用せずに指定した範囲を印刷するには、最初に印刷範囲を指定しなければなりません。そのためには、まず希望するセルの範囲をドラッグで選択しましょう。そして、「ページレイアウト」タブをクリック、「印刷範囲」ボタンをクリック、「印刷範囲の設定」を選択します。これによって選択範囲が破線になり、この範囲だけが印刷されるようになりました。

そして、「数式」のタブをクリックして「名前の管理」をクリックします。するとprint_areaという数式が表示されます。例えば「$F$5:$J$6」と表示されていると、F列5行からJ列6行までが範囲指定されていることを意味しているのです。この印刷範囲を関数で表示したものがprint_areaと呼ばれています。

また、印刷範囲を解除するには「ページレイアウト」タブをクリック、「印刷範囲」ボタンをクリック、「印刷範囲のクリア」を選択しましょう。これによって破線が消えて印刷範囲が解除されます。

OFFSET関数を使う方法

セルのデータが増えてしまうとその度に印刷範囲を指定しなければなりませんが、それでは手間になってしまいます。しかし、エクセルはOFFSET関数を利用することで、印刷範囲を自動指定することも出来るのです。項目A~項目Dまで4列のデータがあった場合、どのようにして範囲指定をしたら良いのでしょうか。

OFFSET関数とはOFFSET(基準, 行数, 列数, [高さ], [幅])によって成り立っています。A1のセルからD列までで、列はデータの一番下になるようにするとしましょう。この場合、基準は「$A$1」になり、幅はD列までなので「4」になります。そして、高さを求めることがポイントとなりますが、「データが入力されている行数」と「見出しより上の空白の行数」を合わせることで高さが求められます。

入力されている行数は「COUNTA($A:$A)」、空白の行数は「COUNTBLANK(OFFSET($A$1,0,0,MATCH(“”項目A””,$A:$A,0),1))」となります。

そして、それを合わせたものが高さなので、「COUNTA($A:$A)+COUNTBLANK(OFFSET($A$1,0,0,MATCH(“”項目A””,$A:$A,0),1))」となるのです。そして、印刷範囲を求める式は「OFFSET($A$1,0,0,COUNTA($A:$A)+COUNTBLANK(OFFSET($A$1,0,0,MATCH(“”項目A””,$A:$A,0),1)),4)」となります。

INDEX関数を使う方法

エクセルには指定したセルの参照を取得するINDEX関数がありますが、これを利用して印刷範囲の最終行を求めることが出来ます。例えば印刷範囲の最後の列がH列としましょう。そして、K3に入力されている数字を最終行とします。こういった場合は「数式」タブをクリック、「検索/行列」をクリック、「INDEX」をクリックしましょう。そして、「配列、行番号、列番号」をクリックします。

配列はH列全体にするので「H:H」にします。行番号には印刷範囲の最終行の数字を入力するので、「K3」と入力してください。列番号は1列だけですので指定する必要はありません。そして、この関数にprint_areaで設定を行います。A1のセルから指定するのであれば、「Sheet1!$A$1:index(Sheet1!$H$H,Sheet1!$K$3)」となるのです。

「print_area」を活用した印刷範囲の自動変更

ひとつのエクセルデータ内に複数の表があり、どちらかの表を印刷しなければならないことがありますが、毎回印刷範囲をすることは大変です。しかし、print_areaを利用して手軽に変更することが出来ます。まずは名前の定義をするので、「数式」タブから「名前の管理」をクリックしましょう。「新規作成」から名前を「表1」にして、参照範囲はドラッグで指定してください。同じように「表2」も作成しましょう。そして、表を選択するためのタブとしてB1セルを使うとします。

表1と表2の定義と選択用のセルを用意したら、「数式」タブから「名前の管理」をクリックして「新規作成」をします。そして、名前を「print_area」にして、参照範囲を「IF($B$1=””表1″”,表1,IF($B$1=””表2″”,表2,))」にしてください。これによってB1セルのリストから表1と表2の選択が出来るようになるため、印刷範囲に設定したい表を選択しましょう。

エクセルは表計算ソフトのなかで最も広く使用されていますが、その機能をフルで使っているユーザーは少ないもの。特に関数を指定することにハードルの高さを感じる方は多いことでしょう。しかし、一度慣れてしまえばそれほど難しいものではありません。関数を利用することで仕事を簡略化することが出来るのです。印刷範囲の指定は間違えてしまうことも少なくありません。そのため、こういった関数を知っておくことをおすすめします。

オフィスのコスト削減をするなら >>