環境推進トナーの仕組みとは? リサイクルトナーとどう違う?

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トナーというと、新品の純正トナーの他に、有名なのがリサイクルトナーです。しかし実はもう一つ環境推進トナーというものがあります。環境推進トナーは他のトナーとどこが違うのでしょうか?また、どのようなメリットがあるのでしょうか?

環境推進トナーとは

環境推進トナーとは、使用済みトナーを回収・再利用することを前提として、お客様に低コストで提供する純正トナーのことを言います。メーカーが回収してリサイクルしますので、メーカー純正品と同じ保証が受けられます。トナーにあるカートリッジの所有権はメーカーが持ち、独占的にリサイクルシステムを導入し、トナー市場をメーカーが独占することが出来る仕組みとなっています。このような事から、環境推進トナーは、必ず利用者が使った後は、メーカーに送って回収され、再利用されるような仕組みになっています。

通常のトナーをリサイクルに回すと、メーカー以外のリサイクル業者などにも渡るため、純正メーカーとしては、消耗品の受注機会を奪われてしまいます。しかし環境推進トナーとしての仕組みを確立すれば、そのようなことを防げます。なお、環境推進トナーは、メーカーによって環境貢献トナー・環境共生トナー・回収協力トナー・GFトナーなどと呼び方が違いますので、注意が必要です。

環境推進トナーの仕組みと背景

環境推進トナーは、先にも記載したとおり、所有権はメーカーにあり、安く利用者に提供する代わりに、トナーの利用者は返済義務を生じます。利用者側のメリットとして通常の純正品トナーよりも安く利用できるという点があり、メーカーの保証も受けられます。メーカー側としては、必ず使用したトナーはメーカーに返却されますので、提供した分だけリサイクルとして再利用できます。

このような仕組みをメーカーが作ったのは、もちろんメーカーのトナーシェアを増やすという狙いがあります。それと同時に、社会の環境意識の高まりも大きいでしょう。環境への配慮を求める声が高まったことによって、プリンタのトナーも出来るだけ廃棄せずに再利用できるようにしようという動きが出てきたのです。トナーは回収して廃棄すると、トナー粉を洗浄して、部品を分解、材質ごとに分けるなどの大きな手間がかかります。リサイクルすればそのような廃棄物を少なくすることも出来るのです。新品トナー並みに品質を保証し、しかも新品トナーよりも安く出来るのが環境推進トナーです。

リサイクルトナーとの違い

リサイクルトナーも環境推進トナーも、両方とも純正品の使用済みカートリッジを使用するという点では同じです。品質や安全性の面では、ほとんど変わりないでしょう。とはいえ、環境推進トナーは安く提供されると言っても、新品トナーであり、価格面ではやはりリサイクルトナーの方が安いです。

実際に新品トナーと環境推進トナーの価格を見てみると、新品トナー3000枚分と環境推進トナー3000枚分では、約3,000円の価格差があります。割引率でいうと20%ほどです。それに対して、リサイクルトナーは新品に比べて80%以上の割引率で販売される商品もあります。コストの面ではリサイクルトナーのほうがすぐれていると言えます。また、環境推進トナーは一律に価格が決まっているわけではなく、値引率もメーカーごとに違っています。リサイクルトナーのほうが安く購入できるのは間違いないでしょう。

環境推進トナーの注意点

環境推進トナーは、メーカーが回収して再利用し、リサイクルトナーにするのを前提としていますが、回収できるのは購入したメーカーのみです。リサイクル業者や廃品回収業者などでは回収できません。また回収は販売しているメーカーのみ回収でき、違うメーカーでは回収してくれません。

また環境推進トナーを購入したなら、必ずそのメーカーに返却しなければなりません。使い終わったら、自分で捨てたり回収ポストに持って行ったりせず、販売元のメーカーに送って返却します。購入して廃棄するということは行ってはならず、必ずメーカー元に返却しましょう。もしもメーカーに返却するのは手間がかかる、時間がないなどという方は、環境推進トナーではなく、新品トナーやリサイクルトナーを購入すべきです。

環境推進トナーは、新品トナーよりも安く、新品トナーと同じぐらい信頼性があり、メーカー保証を受けられますので、新品トナーよりも安く購入したいなら検討しても良いでしょう。ただ環境推進トナーを購入したユーザーは、必ずメーカーに返却しないとなりませんので、その手間が発生し、必ずメーカーに返却し、廃棄してはいけません。また新品トナーと比べても、それほど環境推進トナーの価格は安くはありません。コスト面を考えると、安くトナーを購入するなら、リサイクルトナーが最適でしょう。

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