コピー機やプリンタは、それがないと多くの業務ができなくなるというほどに仕事に欠かせないアイテムとなっています。便利なコピー機、プリンタですがその内部の構造は非常に複雑で、繊細な部品が組み合わされて作られています。そのため、時折不具合が生じて印刷に支障をきたすこともあるでしょう。その一つがトナー漏れです。トナー漏れを起こすと印刷結果が大変汚くなってしまいます。ではそのような症状が出た時にはどのように対処すればよいのでしょうか。
印刷結果の汚れの種類
印刷結果が汚れている場合、印字面が汚れているのか、用紙の裏が汚れているのかでどこに不具合が発生しているのかも異なることがあります。また、全く印刷されない場合や、逆に印刷をすると用紙が真っ黒になってしまうこともあるでしょう。そのほか印字面に白いスジや黒いスジが入ることもあります。
トナー漏れの確認方法
全ての印刷不良がトナー漏れの原因というわけではありませんが、トナー漏れの可能性が考えられる場合には自分でも行えるチェック方法があります。それはコピー機やプリンタの内部に汚れがないかを確認することです。もしも内部でトナーが漏れてしまっているとしたら、かなりの部分が汚れてしまっていることでしょう。
もしもそれだけでは判断に困る場合には、いったんトナーカートリッジを取り出してみましょう。そして軽くトナーカートリッジを振ってみてどこからかトナーがこぼれることがないかどうかを確認してみましょう。もしもこうした点検をしても特に汚れや漏れが見られない場合にはトナー漏れが原因の印刷不良ではないと結論できるでしょう。
トナー漏れが発生する理由
トナー漏れが発生してしまう原因となるのは、トナーカートリッジに対して衝撃が加えられることです。その衝撃は多くの場合、トナーカートリッジの輸送中や、トナーカートリッジ交換の際に加えられる可能性が高いでしょう。基本的に精密な機械のため、強く振って衝撃が加えられたりすると欠損してしまうことも少なくありません。もちろん、リサイクルトナーであっても、出荷の際にはすべての消耗品となる部品のチェックなどは行われた上で発送されるのでその時点での心配は不要といえます。
トナー漏れと勘違いしやすい現象
トナー漏れに似ている現象でありながら、トナーカートリッジの点検の際には特に異常が見受けられない場合はどのような原因が考えられるのでしょうか。とりわけ一体型のトナーカートリッジの場合、ドラムの部分にトナーの残りが付着してしまっていることが原因となるケースがあります。ドラムに付着したトナーの残りをクリーニングするための部品が摩耗しているか、欠損している可能性が考えられるでしょう。
こうした部品の異常がある場合、一体型のトナーカートリッジの場合はすべてを交換することにもなります。ほかの部分が大丈夫でも一か所に異常があるとすべて交換と考えると多少面倒な気もするかもしれませんが、逆に言うとトナーカートリッジの交換の際にはドラムの部分も新しい部品や整備された部品に交換されるので、メンテナンスや不調の原因をいちいち探る手間も省けて良いかもしれません。
トナー漏れの対処法
トナー漏れを起こしている場合、その対処方法は交換しかありません。トナー漏れしているかどうかはトナーカートリッジを取り出して軽く振ることですぐにわかります。飛び散らないように汚れてもいい場所でチェックを行いましょう。もしもトナーを交換しても印字の状態が改善されないのであれば、ほかの部品の原因が考えられます。その際には、テスト印刷を数枚行うことで用紙の搬送経路に異常がないかどうかを確認できますし、何度か行うことで紙に汚れが付着してきれいになることもあります。また、内部を開けて搬送ガイドを掃除することも改善のきっかけとなることがあります。
さらに、ドラムカートリッジも取り出せるなら、一度アルコールなどを含ませたタオルなどで拭き取ってみるとよいでしょう。印刷面が汚れてしまっている場合、トナー漏れのような大きなトラブル以外にも、単純に紙と接する部品のどこかに汚れが付着しているだけということも少なくないのです。まずは慌てずにチェックをひとつずつ行っていきましょう。
コピー機やプリンタの不調はできる限り早く改善していきたいものです。印刷結果に汚れが見られる時はトナー漏れを疑ってみて上記を参考に対処してみて下さい。それでも解決しない場合は他の原因が考えられます。できることを行っても改善されないなら専門家による点検を依頼しましょう。