レーザープリンタは文字を綺麗に印刷出来ますが、カラーで写真を印刷することも可能です。ただカラー印刷はモノクロ印刷に比べると難しく、その特性上、レーザープリンタは写真向きのプリンタではないとされています。しかし工夫すれば写真も綺麗にプリントできるでしょう。
レーザープリンタが写真に向いていない理由
レーザープリンタでカラー印刷をすると、画像が鮮明にプリントできない場合があります。これは、レーザープリンターがトナーを使用するため起こる問題です。
トナーは細かなプラスティック粒子の粉を圧着させて、印刷する方式です。一方、インクジェットプリンタは液体のインクを用紙に付着させて印刷します。言い換えればレーザープリンタのトナーは色鉛筆、インクジェットプリンタのインクは絵の具のようなものです。どうしてもトナーは粉なので、不鮮明で、色に深みが出ないという特性があります。インクジェットに比べると、トナーのインクの粒は二回りぐらい大きいのです。
トナーは粉状なので、どうしてもカラーの色が混じりにくいということも、写真印刷に向いていない理由です。特にグラデーション部分だと、インクジェットプリンタと大きく違いが出てしまいます。しかしながら1色の印刷にはとても向いており、1色のみのカラーの印刷は得意です。
レーザープリンタで写真を印刷するメリット
レーザープリンタは写真などのカラー印刷を綺麗に行うのは難しいです。しかしレーザープリンタの強みは、一度に大量に印刷できることと、1つのトナーで印刷できる量が多いことです。大量に素早く印刷できるので、写真をチラシや資料などに使いたい場合はレーザープリンタが適しています。さらに紙に滲まず、水分を含まないのですぐ乾くため大量の印刷物も扱いやすいです。
耐久性の面でもレーザープリンタが勝っており、インクジェットプリンタは酷使すると故障しやすくなりますが、レーザープリンタのほうが丈夫で壊れにくいです。またインクジェットプリンタは、インクを使うので内部にインクが付着して壊れたり、またしばらく使わないとインクが固まって印刷できなくなったりします。レーザープリンタにはそのようなこともありません。
コスト面でもレーザープリンタは優秀です。インクジェットプリンタはカラーインクを沢山使います。7カートリッジぐらいのものが今は主流であり、7色分のカートリッジを購入しないとならず、なくなれば7色分補充も必要です。インクの減りも早いので、頻繁に新しいものと交換が必要です。しかしレーザープリンタのトナーの場合、インクに比べて長寿命であることが多く枚数を気にせずに印刷できます。
きれいに印刷する方法
レーザープリンタは写真などのカラー印刷が苦手とされていますが、工夫次第で印刷の質を上げることが可能です。写真の印刷に悩んでいる方は、以下の項目を試してみましょう。
用紙を選ぶ
通常は普通紙を使用して印刷しますが、レーザープリンタ用の写真用紙も販売されています。レーザープリンタで写真を印刷するための用紙なので、普通紙よりも発色が良いです。写真用紙としては光沢紙があります。両面タイプや厚手や薄手タイプなど、いろいろ種類がありますので、まずはどれか使用して、色の具合を試してみると良いでしょう。
高画質の画像を用意する
プリンタは元となる画像によっても、用紙に印刷した画像や写真が綺麗かどうか決まってきます。当然のことながら解像度が低くぼやけているような画像だと、印刷した用紙もぼやけます。出来るだけ元となる画像は、高解像度の画像を用意すべきです。印刷用の画像だと容量はMB単位になることも珍しくありません。容量には注意してください。
プリンタの設定をする
プリンターの設定を変更することで、より写真を美しく見せることができます。それが鮮やかさを目立たせるきれいモードです。機種によっては写真用などというような項目もありますので、まずは取り扱い説明書を見て、写真用印刷に適した設定を調べましょう。さらに応用設定のある機種もあり、オートファインや色調の鮮やかという項目もありますので、これも使用すると綺麗になります。
もう一つ重要なのはプリンタの解像度です。これはdpiで表示され、この数値が高いほど高解像度で印刷できます。設定で一番解像度を高くして印刷すると良いです。ただ元の画像の解像度が低いと、どんなに設定で高解像度にしても綺麗には印刷できないので、やはり用意する元画像の解像度も重要です。ちなみにプリンタは印刷時の解像度を高めるほど、印刷スピードは遅くなります。
レーザープリンタは写真印刷が苦手ですが、綺麗に印刷できないというわけではありません。工夫次第で綺麗に印刷も可能なので、写真用の印刷用紙を用意するなど、今回ご紹介した方法を試して、写真印刷を行ってみてください。工夫すればインクジェットプリンタ並みに綺麗に印刷が出来ます。
