プリンタを購入しようと考えている方は、レーザープリンタとインクジェットプリンタ、この2つが候補にあるのではないでしょうか?そしてプリンタを購入するときに気になるのは、本体価格以上にランニングコストのことでしょう。レーザープリンタとインクジェットプリンタでは、どちらがランニングコストに優れているのか、比較してみました。
レーザープリンタのランニングコスト
レーザープリンタは感光体に印刷内容を画像として描き、それをもとにレーザーを使って付着させます。本体価格が高く、カートリッジの交換も高額なため、初期費用とメンテナンスにかかるコストは大きいですが、その分、大量印刷における1枚当たりのコストは少なくて済みます。印刷コストは、トナーのみを見ると約3円/1枚です。これはドラムユニットを含まない価格なので、ドラムユニット交換時には別途費用が掛かります。また、印刷枚数が少ない場合はコスト効率が下がります。
レーザープリンタは消費電力が大きいのも特徴です。電気代はインクジェットよりもかかってしまうでしょう。ただ、印刷速度が速いため、ランニングコストは時間的な作業効率も含めて考慮する必要があります。
インクジェットプリンタのランニングコスト
インクジェットプリンタは、用紙にインクを吹き付けて絵や文字を描く方式のプリンタです。レーザープリンタとは対照的に、初期投資にはお金があまりかかりません。本体価格も安いものが多いうえ、消費電力もわずかなので、電気料金もレーザープリンタと比較してコストを抑えられるでしょう。
1枚あたりの印刷コストは、約6円とやや高めです。大量に印刷したからといってコスト効率がアップすることもありません。印刷はきれいですが時間がかかるため、大量に資料を印刷するような場合には向かないでしょう。
リサイクルトナー・リサイクルインクを使う場合
上記のランニングコストは、純正トナーと純正インクカートリッジを使った場合です。これがリサイクルトナーやリサイクルインクを使うと、どうなるでしょうか?印刷可能枚数は変わらない物として考えます。
・リサイクルトナー
価格 : 約2,000円
印刷可能枚数 : 約2,600枚
・リサイクルインク
価格 : 約1,000円
印刷可能枚数 : 1,327枚
上記の価格と印刷可能枚数から計算すると、リサイクルトナーは0.76円、リサイクルインクは0.75円と、1枚あたりのランニングコストはほぼ同じです。どちらもモノクロ印刷のみ、またリサイクルインクはブラックのみで計算しています。そのためにレーザープリンターのドラムユニットや、インクジェットプリンターのカラーインクを含めれば、またランニングコストは違ってきますが、それでもレーザープリンターでもインクジェットプリンターでも、同じぐらいのコストになるでしょう。
レーザーとインクジェットどちらがお得か?
それではレーザープリンターとインクジェットプリンターのどちらを使えばお得でしょうか。リサイクルトナーやインクを使用すると、電気料金の面でややインクジェットが有利です。純正トナーやインクを使う場合、インクジェットプリンターの方が勝ることが多いでしょう。
ただ、1つのトナー、1つのインクカートリッジで印刷できる枚数はトナーの方が断然枚数が多いのは間違いありません。このために、大量印刷する場合はレーザーのほうがお得な場合もあります。1枚の印刷スピードもレーザープリンターの方が早く、印刷した用紙が重なってもインクがにじむこともないので、ビジネスシーンで使うのに適しています。またインクジェットプリンターのカートリッジは早くなくなるので、何回も交換するという手間もかかります。
時間が重要なビジネスでは、やはり大量に印刷でき、しかも印刷スピードも速いレーザープリンターの方が、使用するには向いていると言えます。最近はレーザープリンターでも本体価格も安くなってきていますので、新品でも導入しやすい価格になってきています。
ランニングコストだけを考えると、インクジェットプリンターを使用した方がお得な場合が多いです。しかしビジネスシーンでの利用を考えると、インクジェットプリンターは大量印刷には向いておらず、大量印刷すると印刷が終わるまでの時間がかかり、沢山枚数を印刷すると、すぐにインクカートリッジも交換しないとなりません。従業員の作業効率も含めたコストとして考えると、レーザーのほうがお得と言えるかもしれません。
単純なランニングコストは、インクジェットプリンターのほうが優秀なケースが多いです。しかし、プリンターを頻繁に使うような会社では、大量印刷に向き印刷スピードも速いレーザープリンターを使用した方が良いでしょう。また印刷枚数が少ない企業や、起業したばかりの会社なら、最初はインクジェットプリンターを導入し、のちのちレーザープリンターに変えても良いかもしれません。